DUCATI MHR 900
ー bore up Part1ー
856cc → 905cc
<Amateur mainte>
Prologue
白煙は、オイル上がり?下がり?
思い起こせばmhrを北海道に上陸させてから、前触れもなく少し白煙が出た時もあった。
熱だれでエンジンオイルが劣化したものだと思いオイル交換でやり過ごしていた。
冷静に考えれば、この時の白煙対策はオイルだったのだから
ピストンリングをすり抜けたオイルの燃焼(白煙)なのでオイル上がりじゃね?
でも、オイル下がりの白煙と信じてバルブステムシール交換をした。
結果的には、シールは旧式で劣化状態だったので無駄な作業ではなかった。
なによりもこれで白煙がオイル上がりを確信することが出来た。
オイル上がり(白煙)の犯人はおまえか!?
Oバンクピストンの2ndリング折れだ。
シリンダーを内燃機屋さんにシリンダーを持ち込んだ後に気がついた。
もしも、早くに気がついていれば、ノーマルの2ndリングを探していただろうか。
(オイルリングの入手は困難だと聞いているが2ndならばあるかも?)
新品は入手できないことを後で知ることになる・・
オーバーサイズピストン
ノーマルサイズ
ボア86mm ストローク74.4mm (864cc)
各ピストンの汚れ方が違う。(左にあるのがO側のピストン)
この時は既に、シリンダーをボーリングに出してしまったので、
シリンダーやピストンリングの摩耗は確認できなかった。
(確認できたとしても、何も変わらないが)
オーバーサイズ
今回偶然にも使用が少ないとされるピストンに出会えた。
81'900SSで使用走行数100km?の当時物とのこと
形状からハイコンプピストンのようだ。
88mmだとシリンダーのライナーが直径が90mmなので
ノーマルのライナーをボーリングする限界値か
セオリー的?には、ライナーに問題がなければ87mmでやれば
もう一回88mmでボーリングできるのだろうけど。
自分はこれが最初で最後だろうからどっちでも良い話だが
ボアアップすれば905cc
ミレも同じ88mmだけどストロークが80mmで973cc
因みに87mmなら884.6cc
これで、道端で「なんCC?」て聞かれても答えやすくなるかなぁ・・
シリンダーボーリング
ピストンクリアランス5/100(0.05mm)
ノーマルは、0.02~0.04mm(最高で0.14mm)
鍛造ピストンは、膨張率が大きいのでクリアランスは大きく設定さてているようだ。
どんなに頑張っても自分では無理なので専門業者へ依頼
シリンダーと使用するピストンを持って内燃機屋さんへ
ダウエルピンを抜く暇もなく預けてしまった(すみません)
使用するピストンの現物合わせなので使用するピストンも一緒
担当者からライナーが薄くなるので真円にはならないかもとあったが、、
1/100以下を追求しても意味がない仕様・年代のmhr
組手も1/100のメジャーも技量も無いし
大事なのは、真円よりも組んでからの慣らしだと思う。
仕上がりの真円度は最大2/100とのことでした。
(マニュアルの5/100)
ライナーの残りは4箇所とも2mm
ピストンリング
Top、2nd、オイルリングで構成
一定の位置で計測
(マニュアルでは測定位置の記載なし)
Top、2nd
Top Ring 0.30~0.45 Limit1.20mm → 計測値0.35mm
2nd Ring 0.30~0.45 Limit1.20mm → 計測値0.35mm
Oil Ring 0.25~0.400 Limit1.00mm → 計測値0.70mm
ノーマルピストンの規定値を参考にすると
Top、2ndは0.35mmで、どりらも規定内だったが
サイドレールは、0.7mm強で規定値から外れてる。
オイルリングの合口が広いのはなぜ?
使用限界の最高値内であるので良しとしたが、
気になるのでネットで自分なりに大丈夫という言い訳を見つける。
・鋳造ピストンに対して鍛造ピストン
他メーカーの取説では、オイルリングの規定範囲はTopリングより広い
例:0.20~0.7mmというのを見つけた。
・オイルリングの構造の違い
(ノーマルは2ピースに対して3ピース構造)
計測するのは、エキスパンダーを挟むサイドレール
VeeTwoに「リングの交換判断(規定値)」を問い合わせたら
Our advice would be to measure the top two rings, these are the same as Ducati rings.
If they measure outside of the tolerance then change all three rings.
The 3rd oil ring cannot be measured in the same way so we have to assume that it needs replacing based on the top two.
Regards
私の勝手な翻訳(解釈)
Top,2ndリングの合口はノーマルと規定範囲は同じだよ。
オイルリングはノーマル(2ピース)の様に計測出来ないから
Top,2ndの合口の規定範囲を超えたら、オイルリングも一緒に交換してね。
聴くは一時の恥と
別のショップに恥ずかしながら
1本だけ規定外なので手に入るか問い合わせたところ
「そもそもセットもの」とお答えをいただきました。
愚問でした。
ピストンリング取付、合口の位置
リングの表裏
リングには表裏があるので絶対に間違えない様にする!
表記がある方を上にして取り付ける、おまけリングにもちゃんとあった。
使用品によっては、摩耗により見えなくなった時は形状で判断
新品が無いので比べようが無いが、スレは少なく使用は本当に少ないみたいだ。
リングに入れる順序
最初は、エキスパンダーを入れて、後は下から順番に入れる
(サイドレールがエキスパンダーを押さえるので一番最初)
工具は使用せずにリングはクルッと回せば入った
後から不安にならない様に、念押しで表記を確認
リング合口の位置
マニュアルでは、各リングの合口が120°で重ならない様にとある。
ノーマルは、Top、2nd、Oilの3本なのでちょうど3等分
VeeTwoのオイルリングは3ピース構造なので
全部で合口が5個もになるので120°の3等分にならないので
なんとなく3等分
Oバンクのシリンダーは、水平シリンダー
スバルの水平対抗ピストンの記事を参考にして
オイルリング合口は、オイルの溜まりにくいIN側(上方)にしてみた。
どこのメーカーにも組み立て時の合口は重ならない様にとあるのでやる
でも、どのみち4サイクルは、リングは回ってしまう説もあるけど、、、
120°じゃなかったけど合口はずれていたようです。
これでピストンの準備OK!