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初代自作油圧クラッチ

油圧クラッチ化へとりあえず完了<素人整備録>DUCATI MHR

ワイヤーから油圧へ換装できました! これで快適なロングツーリングができるはず。 DUCATI MHR 900 油圧クラッチ化の決算報告 2月のバイクオフシーズン中のこと、ネットを徘徊中に見つけたベベルの油圧クラッチ化の記事をきっかけに始まった、冬眠中だったMHR...

2025/12/10

DUCATI MHR 905cc Amateur bore up  ーPart 3(restart)ー

DUCATI MHR 900

ー bore up Part3ー

856cc → 905cc

<Amateur mainte>



雪が積もる前に復活!

昨年の今頃は、ヘッドを初めてOHしてのエンジン始動はドキドキだった。

当然それよりも今回の方がドキドキは増してワクワク感がプラス!

(バルブの摺り合わせ・クリアランスは、それなりの根拠をもってやったし)



プラグのスパークを確認して、空キックを100回!

(オイルよ回れと念じて)

プラグを取り付けて、更にキック100回!

IGをONして、アクセルを煽り、キック!・・?

キック!キック!・・・・・無反応?

チュークを引いて、キック!


よかった〜かかった〜!!!!!!!! 

チュークを引いたままなので、やたら排気音がデカい!

後日、すっかりチョークを引いたことを忘れたまま燃調するも

アイドリングが下がらない、ミクスチャーが変わらない

馬鹿でかい排気音!でもアイドリングしてるし・・。

最初は、ボアアップとハイコンプのせいだと思い込んで

真っ黒いプラグをどうにもすることが出来ず3日間悩んだ。
(この爆音のままでは、早朝の暖機運転は無理だな〜って)


やっとチョークを引いていたことに気づいてマトモな排気音となって

キャブの燃調・同調をとって、アイドリングも安定して

年明けに完成予定が、雪が積もる前に走り出せた。



気温が3〜5°と低いせい?最初にマフラーから出る排気がやや白くて

ちょっとドキッとしましたが大丈夫の様だ。(きっと大丈夫)

スロットルは、恐る恐るじんわり開けてタコを見ながら走る

年内に走れるなんて、嬉しい想定外

3,000rpm以下で30kmほど走ってきました。


左:O     右:V

当たりが出てきた様で、圧縮は上昇






これで、来シーズンも走れそうです。




後日、更に30kmほどシーズンラストランして冬眠体勢



ボーリング後の慣らし運転

取扱説明書



慣らし走行

最初の500kmまでは、4,500rpm以下
500~1500kmは、上り坂、特に激しい加速、高回転は避ける
1,500~3,00kmは、5,500rpm以下
(長い距離を走っていなければ、4,000kmまで)

エンジンオイル

最初の500kmで交換
(この時にバルブクリアランスを点検するとある)
1,000kmで交換
3,000kmでエレメントを含み交換
(バルブクリアランス点検)

以降
エンジンオイル2回に1回エレメントを交換及びバルブクリアランス点検





取説を参考に実際の慣らし運転の計画は



タコメーター

500kmまでは、4,000rpm以下
1,500kmまでは、4,500rpm以下
3,000kmまでは、5,000rpm以下


オイル、エレメント

100km オイル交換、バルブクリアランス
500km オイル交換
1,000km オイル・エレメント交換
3,000km オイル交換、バルブクリアランス
6,000km オイル・エレメント交換

年間平均走行が約5,000kmなのでちょうどワンシーズンも?


冬眠明けは、3月予定



では、また



最後まで、お付き合いありがとうございました。






2025/12/07

DUCATI MHR 905cc Amateur bore up ーPart 2ー

DUCATI MHR 900

ー bore up Part2ー

856cc → 905cc

<Amateur mainte>

シリンダー取付




シリンダーベースガスケット

ノーマルの型取って作ろうと思っていたが千切れた

純正品番検索からショップに在庫有りで注文するも廃番

仮に、注文できても納期には2〜3Wかかってしまうことが多いので

どのみち待てなかったであろう。


ヤフオクでリプロ品を入手(O・V各¥880送別)画像なし

シリンダーガスケットの厚みで圧縮比は変わる。

純正の厚みは0.3mmで、使用するリプロ品は0.4mm

0.1mmの増加は、燃焼室の容積をπr2×0.1mm増やす?

計算が正しいかは別として、圧縮比は下がる方向は正しいかと

ハイコンプピストンの上がる分をいくら相殺するけど感じ取れないかと




シリンダー・ピストンの取付

マニュアルによれば、コンロッドにピストンを取付た後に

シリンダーを取り付けるとあるが、ピストンリングを押さえながらの

シリンダーにピストンを侵入しなければならない。

シリンダーのスカート部の径がテーパーになっていないので

単気筒と同じ1気筒づつだが難しそう。




シリンダーにピストンを侵入させといてコンロッドと連結する方法


この順番を最初にやった人は素晴らしい!


ピストンリング・コンプレッサー


シリンダーとコンプレッサーの密着度が重要

隙間があれば、隙間にリングが入って最悪はリング破損!

一瞬で高額のリングを注文しなければならなくなる。


コンプレッサーを締め付けてピストンをシリンダーに侵入

ロール状で浮いて隙間ができるので叩いて密着させる。


恐る恐るハンマーの柄でピストンを小突くと

スッと呆気なく入ってしまった。

(抵抗があれば、やり直しだが、よく分からんうちに入った。)


ピストンもシリンダー内面には、オイルをたっぷりと塗ってあるが

侵入後にピストンの上下運動は、想像以上に抵抗があって

特に薄いオイルリングが曲がらずに入っているのか不安になるほど硬い。

シリンダーに、タテ傷は無いので大丈夫そうだが。


ピストンピンを入れられる位置まで移動して結合準備



コンロッドとピストンの連結

ピストンピンを左から入れてサークリップを取り付ける。

(右側はベベルシャフトがあるにでやりずらい)


O側のピストンは下死点で作業スペースが狭くやりずらいと思っていたが

シリンダーが横向きなので動くことがないので作業はやりやすい。

反対にV側の方が、シリンダーの重みで微調整が難しい。


クランクが回らない様にオルタネーターを抑えて

シリンダーをガスケットの位置まで下げた。

(ギアを1速に入れておいたら良かったかも)




シリンダーヘッド取付

バルブの摺り合わせ、ロッカーアムのギャップ確認・調整を済ませた。




ダウエルのOリングは、新品に交換




ヘッドの締め付けが終わったら、キックアームを取り付け

クランクを回わすと、ピストンが上下する音が聞こえる

シュルシュルとリングの音がしてスムーズ、バルブの動きも自然?

(ここでゴリゴリ、バキバキしたら終わりだけど)

オープン側のみロッカーアームのギャップを再度計測(規定値)



エンジン位置を復帰、カバーを取り付けて圧縮を確認





ゲージを取り付けてのキックは重く、以前の様にぬるっとは動き出さない

しっかりキックに体重をのせないと動きださない。

キックが重い!ハイコンプピストン!


でも、ゲージは上がっていなかった。

冷えたエンジン、当たりが出ていないせいか?

(ちょっと不安がよぎる)





あとは、キャブ、タンク、バッテリを取り付ければいよいよエンジン始動だ。


























2025/12/03

DUCATI MHR 905cc Amateur bore up ーPart 1ー

 DUCATI MHR 900

ー bore up Part1ー

856cc → 905cc

<Amateur mainte>



Prologue



白煙は、オイル上がり?下がり?

思い起こせばmhrを北海道に上陸させてから、前触れもなく少し白煙が出た時もあった。

熱だれでエンジンオイルが劣化したものだと思いオイル交換でやり過ごしていた。

冷静に考えれば、この時の白煙対策はオイルだったのだから

ピストンリングをすり抜けたオイルの燃焼(白煙)なのでオイル上がりじゃね?

でも、オイル下がりの白煙と信じてバルブステムシール交換をした。


結果的には、シールは旧式で劣化状態だったので無駄な作業ではなかった。

なによりもこれで白煙がオイル上がりを確信することが出来た。


オイル上がり(白煙)の犯人はおまえか!?

Oバンクピストンの2ndリング折れだ。

シリンダーを内燃機屋さんにシリンダーを持ち込んだ後に気がついた。
もしも、早くに気がついていれば、ノーマルの2ndリングを探していただろうか。
(オイルリングの入手は困難だと聞いているが2ndならばあるかも?)

新品は入手できないことを後で知ることになる・・




オーバーサイズピストン

ノーマルサイズ


ボア86mm ストローク74.4mm  (864cc)

各ピストンの汚れ方が違う。(左にあるのがO側のピストン)

この時は既に、シリンダーをボーリングに出してしまったので、
シリンダーやピストンリングの摩耗は確認できなかった。
(確認できたとしても、何も変わらないが)






オーバーサイズ


今回偶然にも使用が少ないとされるピストンに出会えた。

81'900SSで使用走行数100km?の当時物とのこと
形状からハイコンプピストンのようだ。



88mmだとシリンダーのライナーが直径が90mmなので
ノーマルのライナーをボーリングする限界値か

セオリー的?には、ライナーに問題がなければ87mmでやれば
もう一回88mmでボーリングできるのだろうけど。

自分はこれが最初で最後だろうからどっちでも良い話だが



ボアアップすれば905cc

ミレも同じ88mmだけどストロークが80mmで973cc
因みに87mmなら884.6cc

これで、道端で「なんCC?」て聞かれても答えやすくなるかなぁ・・




シリンダーボーリング

ピストンクリアランス5/100(0.05mm)
ノーマルは、0.02~0.04mm(最高で0.14mm)
鍛造ピストンは、膨張率が大きいのでクリアランスは大きく設定さてているようだ。

どんなに頑張っても自分では無理なので専門業者へ依頼

シリンダーと使用するピストンを持って内燃機屋さんへ


ダウエルピンを抜く暇もなく預けてしまった(すみません)


使用するピストンの現物合わせなので使用するピストンも一緒


担当者からライナーが薄くなるので真円にはならないかもとあったが、、

1/100以下を追求しても意味がない仕様・年代のmhr

組手も1/100のメジャーも技量も無いし

大事なのは、真円よりも組んでからの慣らしだと思う。


仕上がりの真円度は最大2/100とのことでした。
(マニュアルの5/100)

ライナーの残りは4箇所とも2mm





ピストンリング

Top、2nd、オイルリングで構成


一定の位置で計測
(マニュアルでは測定位置の記載なし)


Top、2nd



オイルリングのサイドレール


Top Ring 0.30~0.45 Limit1.20mm  →  計測値0.35mm
2nd Ring 0.30~0.45 Limit1.20mm     →  計測値0.35mm
Oil Ring 0.25~0.400 Limit1.00mm      →  計測値0.70mm

 ノーマルピストンの規定値を参考にすると
Top、2ndは0.35mmで、どりらも規定内だったが
サイドレールは、0.7mm強で規定値から外れてる。



オイルリングの合口が広いのはなぜ?


使用限界の最高値内であるので良しとしたが、

気になるのでネットで自分なりに大丈夫という言い訳を見つける。


・鋳造ピストンに対して鍛造ピストン

他メーカーの取説では、オイルリングの規定範囲はTopリングより広い
例:0.20~0.7mmというのを見つけた。


・オイルリングの構造の違い

(ノーマルは2ピースに対して3ピース構造)


計測するのは、エキスパンダーを挟むサイドレール




VeeTwoに「リングの交換判断(規定値)」を問い合わせたら


Our advice would be to measure the top two rings, these are the same as Ducati rings.

If they measure outside of the tolerance then change all three rings.

The 3rd oil ring cannot be measured in the same way so we have to assume that it needs replacing based on the top two.

Regards



私の勝手な翻訳(解釈)

Top,2ndリングの合口はノーマルと規定範囲は同じだよ。
オイルリングはノーマル(2ピース)の様に計測出来ないから
Top,2ndの合口の規定範囲を超えたら、オイルリングも一緒に交換してね。

聴くは一時の恥と

別のショップに恥ずかしながら
1本だけ規定外なので手に入るか問い合わせたところ
「そもそもセットもの」とお答えをいただきました。
愚問でした。






ピストンリング取付、合口の位置

リングの表裏

リングには表裏があるので絶対に間違えない様にする!

表記がある方を上にして取り付ける、おまけリングにもちゃんとあった。
使用品によっては、摩耗により見えなくなった時は形状で判断
新品が無いので比べようが無いが、スレは少なく使用は本当に少ないみたいだ。


リングに入れる順序

最初は、エキスパンダーを入れて、後は下から順番に入れる
(サイドレールがエキスパンダーを押さえるので一番最初)




工具は使用せずにリングはクルッと回せば入った


後から不安にならない様に、念押しで表記を確認







リング合口の位置


マニュアルでは、各リングの合口が120°で重ならない様にとある。
ノーマルは、Top、2nd、Oilの3本なのでちょうど3等分

VeeTwoのオイルリングは3ピース構造なので
全部で合口が5個もになるので120°の3等分にならないので
なんとなく3等分


Oバンクのシリンダーは、水平シリンダー

スバルの水平対抗ピストンの記事を参考にして
オイルリング合口は、オイルの溜まりにくいIN側(上方)にしてみた。

どこのメーカーにも組み立て時の合口は重ならない様にとあるのでやる

でも、どのみち4サイクルは、リングは回ってしまう説もあるけど、、、


たまたまあったバラした時の画像では
120°じゃなかったけど合口はずれていたようです。




これでピストンの準備OK!